のっぺらぼうのビジネスマン

カンジョー通帳

【この記事の要約(5行)】
顔のないビジネスマンが、正面を向いて立っている。
黒いスーツとネクタイは整い、姿勢も完璧。
しかし、表情だけが存在しない。
わたしはその無表情に、妙な安心を覚えた。
そこにあるのは、空白という選択だった。

何も書かれていない顔

最初に見たとき、少しほっとした。

眉も目も口もない。
ただ丸く、滑らかな肌色の面があるだけ。

黒いスーツはきっちりと仕立てられていて、襟も折り目も正確だ。
グレーのネクタイは中央で真っ直ぐ落ちている。

姿勢も崩れていない。
腕を組んでいるのか、胸の前でしっかり構えている。

なのに、顔だけが空白。

怒っているのか、笑っているのか、疲れているのか。
何も読み取れない。

安定の代償

ビジネスマンらしい完璧な外見。

無駄がない。
余計な色もない。

背景も淡く、余白が広い。
その余白と同じくらい、顔が静かだ。

感情がないわけではないのだと思う。
ただ、表示していないだけ。

わたしは最近、表情を出すことに疲れていた。
うまくやっている顔、理解している顔、余裕のある顔。

全部、描き込んでいた。

こののっぺらぼうは、それをやめている。
何も描かないという選択。

空白の戦略

顔がないと、責められにくい。

評価もされにくい。
好き嫌いも生まれにくい。

その代わり、記憶にも残りにくい。

黒いスーツは強い輪郭を持っているのに、中心が抜けている。
完成しているようで、決定的な何かがない。

わたしは、この状態を「無難」と呼んでいた。
でも、もしかしたらこれは防御なのかもしれない。

何も描かないことで、何も奪われない。

顔を持つか、持たないか。
その選択は、意外と大きい。

このビジネスマンは、まだ何も始めていないのかもしれない。
それとも、すでに全てを見せないと決めた後なのか。

答えは、空白のままだ。

この文章は、あくまで私の主観による文章です。

――――――――――

制作ログ・背景メモ

【想定シリーズ】
シリーズ2:外界

【事業軸タグ】
起業プロセス

【状態タグ】
停滞

【感情タグ】
無力感/防御

【感情クラスタ】
C02|止まり木(動けないが完全停止でもない状態)

【クラスタ判定理由】
動き出していないが、構えはできている状態を表しているため。

――設計メモ――

【この記事から派生できる行動】
自分が「顔を消している場面」を書き出す。

【将来の収益導線タイプ】
束ね商品型

【将来の視点メモ】
表情を持つ/持たないシリーズ展開が可能。

【事業資産レベル】
L3 商品化可能

夜のオフィス街、雨上がりの濡れたアスファルトが街灯を反射している。  
主役は黒いスーツの人物ではなく、その背後に立つ巨大なガラス張りビル。  
視点は低い位置からの斜め構図、人物は画面左端で横顔。  
顔は見えず、ガラスに映る自分の影がわずかに揺れている。  
色支配は青と銀、冷たいネオンの光。  
水彩とデジタルブラシの混合タッチ。  
人物の手がポケットから出かけた瞬間、何かを決断する直前の空気。  
文字なし。

コメント