シリーズ1(内面)

カンジョー通帳

シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|あとがき

このシリーズで一番書きたかったのは、「ちゃんとしようとしていたのに、身体だけが止まっていた理由」でした。怠けていた訳じゃなかった。むしろ、ずっと考えていた。求人も見ていた。面接動画も見ていた。履歴書も書こうとしていた。“進まなきゃ”とは、ず...
カンジョー通帳

シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第10話|決まらなかった

この記事の要約 でっさんは帰宅後も机の前で答えを探していた。 本や動画を見ながら考え続けたが、結論は出なかった。 ばつやかなしは残り、不安や焦りも消えなかった。 まるは急がせることなく静かにそこにいた。 何も決まらないまま、その日も終わった...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第9話|喫茶店

この記事の要約 就職活動を止めたあと、喫茶店で本を読む時間が増えていった。 人生を立て直した人や、生き方を変えた人の本を読み続けていた。 答えは見つからなかったが、呼吸だけは少し深くなっていった。 自分の「こう生きなければならない」という感...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第8話|止めてもよくなった

この記事の要約家族と話したあと、就職活動を一回止めることになった。疲れていることや動けないことを少しだけ言葉にした。情けなさや焦りは残ったままだった。帰り道で、自分が少しホッとしていることに気づいた。何も解決していないまま、呼吸だけが少し楽...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第7話|アクセルとブレーキ

この記事の要約夜の部屋で、求人サイトと面接対策動画を見続けていた。進まなきゃと思う一方で、前の働き方へ戻る感覚が苦しかった。応募ボタンを押せず、身体だけが止まっていた。「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」という言葉を思い出した。動けなか...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第6話|置いていかれる感じ

この記事の要約仕事帰りの駅前で、余裕のある空気をまとった男を見かけた。呼吸や歩き方を無意識に比較していた。「仕事」より、「今の生き方のまま進む感覚」が苦しかった。羨ましさと焦りが、身体の中で荒れていた。感情は消えず、そのまま身体へ残り続けて...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|5話|閉じたあとに残る

この記事の要約仕事帰りの夜、部屋でスマホを眺め続けていた。求人や履歴書よりも、動画や誰かの生活を見る方が少し楽だった。画面の中の空気感や余裕ある生き方へ身体が反応していた。何を変えたいのかは分からないまま、感覚だけが残っていた。現実感は戻っ...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第4話|やった気になっていた

この記事の要約夜の部屋で、転職情報を何時間も見続けていた。調べている間だけは「動いている感じ」がしていた。身体はずっと重く、疲れだけが残っていた。「動こうとしている状態」が目的になっていたことへ気づいた。何も進んでいない感覚だけが、部屋に残...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第3話|履歴書の顔

この記事の要約夜の部屋で、履歴書の志望動機を書いていた。正しい言葉は並ぶのに、身体だけが重くなっていった。履歴書の文章に、自分の感覚が入っていないことへ気づいた。やりたい訳ではないまま進もうとしていた。画面は閉じたが、保存だけは消せなかった...
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シリーズ1|ちゃんとしようとすると苦しかった|第2話|経験者歓迎しか押せない

この記事の要約夜の部屋で、知っている仕事の求人ばかり見ていた。未経験歓迎を開こうとすると、身体が止まった。戻りたくない感覚と、変わる怖さが同時に残っていた。知っている空気へ戻ると少し安心した。安心と息苦しさが同時に身体へ残っていた。物語夜だ...