余裕のキャッチャー

カンジョー通帳

【この記事の要約(5行)】
マスクの奥で笑っているわたしの話。
正面から受け止める立場の重さ。
緑ににじむ世界の中で、視線だけは静かだった。
守る側に立ったときの感覚。
余裕は強さではなく、選択だった。


マスクの内側

わたしは、あの重たいマスクをつけると少しだけ顔がゆるむ。

白い格子が視界を区切るのに、不思議と息は落ち着いていく。
頬はほんのり赤くて、目は半分ほど細まっている。

緊張していないわけじゃない。
ただ、外から見えるのは、にじむような笑みだけだ。

背景はぼやけた緑で、世界は遠く、やわらかく溶けている。
音も速度も、わたしの周りだけ少し遅い。

その感覚が、心地いい。

正面に立つ

キャッチャーは、逃げ場がない。

真正面で受け止める役目だ。
それでも、わたしは視線を逸らさない。

格子越しに見える世界は、少し歪んでいる。
でも、歪みごと抱え込むのがこの位置だと思っている。

胸元のプロテクターは光を反射して、淡く色が滲んでいる。
守っているのか、守られているのか、時々わからなくなる。

それでも、わたしはこの距離を選んだ。

投げられるものを疑うより、
受け取る準備をするほうが早い。

余裕の正体

余裕というのは、余っている時間や力のことじゃない。

覚悟の量だと思う。

頬の赤みも、口元のゆるみも、
すべては受け取ると決めたあとの顔だ。

世界が緑ににじんでいても、
格子が目の前を覆っていても、
わたしの目は静かだ。

大きく構えなくてもいい。
派手に威圧しなくてもいい。

ただ、来るものを受け止めると決めたとき、
自然と呼吸が整う。

その瞬間、わたしは少しだけ余裕のあるキャッチャーになる。

結末はまだない。
ボールはこれから飛んでくる。

でも、いまは笑っていられる。

この文章は、あくまで私の主観による文章です。

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制作ログ・背景メモ

【想定シリーズ】
シリーズ2:外界

【事業軸タグ】
世界観構築

【状態タグ】
決意

【感情タグ】
覚悟/安定

【感情クラスタ】
C08|責任の受け取り(他責をやめた瞬間)

【クラスタ判定理由】
真正面で受け止める立場を自ら選び引き受けているため。

――設計メモ――

【この記事から派生できる行動】
自分が受け止めると決めた役割を1つ書き出す。

【将来の収益導線タイプ】
世界観強化型

【将来の視点メモ】
守る側の物語を積み重ねることでキャラクターIP化が可能。

【事業資産レベル】
L3 商品化可能

夕暮れの屋上、金網フェンスの影が斜めに伸びる空間。
マスクを外してベンチに置いた人物の横顔、少し汗ばんだ頬。
遠くでボールが空中に浮かび、まだ誰の手にも触れていない瞬間。
オレンジと紫が混ざる空の色支配、低温の風。
ローアングル視点、主役は受け止める前の静かな横顔。
アナログ絵の具風タッチ、柔らかい粒子感。
動きは止まっているが、空気だけが張り詰めている。
何かが始まる直前の沈黙。

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