物語|動きたかったのに、動けなかった日

カンジョー通帳

イライラしていた。
理由ははっきりしている。
動きたかったのに、動けなかったからだ。
何かを始めたかった。
何かを変えたかった。
でも、体は動かなかった。
失敗するのが怖かった。
恥をかくのが怖かった。
今さら始めても、もう遅い気がしていた。
正直に言えば、
もう全部遅いと、どこかで諦めていた。
でも、いちばん大きかったのは、
自分を信頼していなかったことだと思う。
どうせ俺にはできない。
どうせ続かない。
どうせ途中で投げる。
誰かに言われたわけじゃない。
全部、自分で自分に言っていた。
だから動けなかった。
怖かったんじゃない。
自分を信じてなかったから、動けなかった。
イライラは、
やる気がある証拠でも、
才能の証明でもない。
ただ、
「本当は動きたいのに止まっている」
その摩擦の音だった。
今日、やっとそれに気づいた。
まだ何も始まっていない。
でも、
「信じていなかった」という事実を
ごまかさずに見た。
それだけで、
ほんの少し、体の力が抜けた。
動けなかった日も、
ちゃんと俺の一部だ。
逃げたわけでも、
怠けたわけでもない。
ただ、
自分を信じる準備ができていなかった。
今日は、ここまででいい。
次に動くときは、
世界じゃなくて、
まず自分を疑うのをやめてからにする。
まとめ(物語の外)
これは、
「反省の話」でも
「決意表明」でもない。
動けなかった理由を、ちゃんと回収した記録だ。
カテゴリ案
カンジョー通帳|シリーズ1(内面)
タグ案
内面
恐れ
自己不信
動けなかった日
感情の記録
かっこつけんなよ一言(作者用)
この話、
綺麗に締めようとしなくて正解。
「今日はこれで終わり」
それができる人間は、
ちゃんと次に進む。

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