シリーズ7|カンジョー箱誕生編|第2話|自分の人生を残したかった

カンジョー通帳

この記事の要約

  • 休みの日に動画を見続け、気づけば夕方になっていた
  • 毎日生活しているのに、何も残っていない感覚が強く残っていた
  • 過去の出来事を思い返し、自分の人生を無かったことにしたくないと思った
  • まだ商品も世界観も存在していなかった
  • 「自分の人生を残したい」という感覚だけが身体の奥に残った

🧭 判断ログ

判断:自分の出来事を残したいと思った
場面:休みの日の夕方、スマホを見続けながら過去の出来事を思い出していた
やり方:過去の出来事を頭の中で順番に思い返した
変化:「自分の人生を残したい」という感覚が強く残った


物語

休みの日だった。

特に予定はなかった。

昼過ぎに起きて、顔を洗って、水を飲んで、そのまま布団に戻った。スマホを開いて、動画を流して、別の動画を見て、またおすすめに流れてきた動画を押した。

途中で何回か時計を見た。

まだ昼か、と思ったあと、次に見た時には夕方になっていた。

窓の外が少し暗くなり始めていた。

かなしが強かった。

身体は休みだった。でも、休んだ感じはなかった。

何もしていないわけじゃなかった。

毎日仕事には行っていた。生活も止まっていなかった。洗濯もしていたし、食べるものも買っていた。

でも、ずっと残っている感覚があった。

何も残っていない、という感じだった。

スマホを持ったまま、昔のことを思い出していた。

言い返せなかった帰り道。無理して笑った時間。逆に、空気が軽かった日もあった。少しだけうまく話せた時もあった。

帰り道で、好きなものを買って帰った夜も思い出した。

でも、そういうものは全部、そのまま消えていた。

写真もなかった。メモもなかった。誰かに話した記録もなかった。

ただ時間だけが過ぎていた。

ばつは、このまま全部流れていく感じを見ていた。

成功したかったわけじゃなかった。

有名になりたいわけでもなかった。

誰かに勝ちたいわけでもなかった。

ただ、自分の人生を、無かったことみたいにしたくなかった。

情けなかった日も、逃げた日も、耐えた日も、疲れて動けなかった朝も、全部たしかに自分の人生だった。

だったら、残してもいいんじゃないかと思った。

その時は、まだ「カンジョー箱」という名前もなかった。

何を作るのかも分からなかった。

商品も、世界観も、何もなかった。

でも、自分の人生を消えない形にしたい、という感覚だけは残っていた。

その日は何も作っていない。

何も始まっていない。

でも、スマホを持ったまま天井を見ていた時間だけは、身体の奥に残っていた。

※この文章は、あくまで私の主観による文章です。


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