この記事の要約
- 夜の部屋で、転職情報を何時間も見続けていた。
- 調べている間だけは「動いている感じ」がしていた。
- 身体はずっと重く、疲れだけが残っていた。
- 「動こうとしている状態」が目的になっていたことへ気づいた。
- 何も進んでいない感覚だけが、部屋に残っていた。
🧭 判断ログ
判断:転職情報を調べ続けるだけで作業を終えていた
場面:夜の部屋で求人や面接対策を見続けていた時間
やり方:転職サイト、口コミ、成功例、履歴書対策を何時間も見続けた
変化:「動こうとしている状態」を続けること自体が目的になっていた感覚へ気づいた
物語
夜だった。
部屋の明かりだけが静かについていた。
わたしは、机の前へ座っていた。
スマホ。
ノート。
転職サイト。
面接対策動画。
開いては閉じて、また別のページを開く。
気づけば、何時間も同じことを繰り返していた。
仕事内容を読む。
口コミを見る。
おすすめ資格を見る。
転職成功例を見る。
「未経験からの転職」
「失敗しない履歴書」
「受かる志望動機」
画面の中には、答えみたいなものが大量に並んでいた。
だから、少し安心していた。
ちゃんと考えている。
ちゃんと動こうとしている。
ちゃんと人生を何とかしようとしている。
そんな感じがあった。
でも。
身体だけは、ずっと重かった。
肩も固い。
目も疲れている。
何かを進めた後の感じじゃなかった。
ずっと足踏みしている時の疲れ方だった。
わたしは、スマホを置いて天井を見る。
静かだった。
部屋の空気が止まっていた。
その時だった。
かんがが、机の横へ立っていた。
相変わらず静かな顔をしていた。
かんがは、机の上を見ていた。
開きっぱなしのタブ。
途中で止まった履歴書。
メモだけ増えていくノート。
かんがが、小さく言う。
「でっさん、最近ずっと調べてるな」
わたしは、少しだけ笑う。
「まあ……動かなきゃだし」
そう答えながら、自分でも少し違和感があった。
動かなきゃ。
確かに思っていた。
でも。
最近の自分は、“動こうとしている状態”を続けているだけだった。
求人を見る。
面接対策を見る。
情報収集する。
それだけで、一日が終わる。
でも、その間だけは少し安心出来た。
何もしてない訳じゃない。
ちゃんと考えてる。
ちゃんと悩んでる。
ちゃんと進もうとしてる。
そう思えたからだった。
その瞬間だった。
頭の奥で、昔言われた言葉を思い出す。
「目的と手段を履き違えるな」
静かに響く。
わたしは、息を止める。
仕事。
働き方。
生き方。
本当は全部、“どう生きたいか”のための手段だった。
でも今の自分は違った。
就職活動している状態。
ちゃんとして見えること。
動こうとしている感じ。
それ自体が、目的になっていた。
だから、ずっと苦しかった。
人生を変えたかったはずなのに。
気づけば、“変わろうとしてる自分”を維持することへ必死になっていた。
ばつが、後ろで笑う。
「ほらな」
「また考えてるだけだ」
胸の奥が重くなる。
でも、今回は少し違った。
否定より先に、疲れが来ていた。
わたしは、静かにパソコンを閉じる。
部屋が急に静かになる。
何も進んでいない感じだけが、そこへ残っていた。
※この文章は、あくまで私の主観による文章です。
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シリーズ1内面
主役キャラ:かんが
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理由:「考えているだけで終わる状態」というテーマは、就職・転職・起業・発信など複数場面へ展開できるため。
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